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ご覧の通りの有様でございます。

WAVES CLA MIXHUB

WAVES社より新プラグイン CLA MIXHUBが発表。

https://www.waves.com/plugins/cla-mixhub#presenting-cla-mixhub-plugin

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CLA MIXHUB

一見するとチャンネルストリッププラグインかと思いますが、なんと64チャンネルの仮想ミックスコンソールをDAWに追加する新発想のプラグインでした。

 

DAWの各チャンネルにMIX HUBを立ち上げ

 

・そのMIX HUBの中にある"Buckets"にMIX HUBをインサートしたチャンネルを8CH分読み込み

 

・更にそのBucketsを8個用意できるので、合計64CH分のMIX CONSOLEをDAW上に再現できる。

 

・チャンネルストリップはChris Lord-Algeのスタジオにあるコンソール(SSL Eシリーズ)をモデリング

 

・チャンネルストリップの内容は

  1. Input Section (ハイパス・ローパスフィルターとハーモニックディストーション搭載)
  2. Dynamics (2種類のコンプタイプを搭載)
  3. 4 Band EQ
  4. Output(VU/PPMメーターとステレオイメージングコントロール搭載)
  5. Insert Point(Waves Pluginを追加でインサートできる)

「良いミックスをするには準備が全て」というCLAイズムをより具現化するプラグインで、同種のものとしては、SoftubeのConsole 1などが存在します。

 

DAWのMIX環境に非常に良い状態のアナログコンソールを導入して、ワークフローごと統一したい、という感じですね。

 

個人的には

作編曲ターンとミックス・ターンを完全にプロジェクトで分割

  1. 作編曲時には各トラックのサウンドデザイン、曲の骨格形成に注力し、曲自体が形になった時点で各トラックをオーディオでセパレート書き出し
  2. Console1もしくはCLA MIXHUBを仕込んだテンプレートに素材を読み込んでミックス

 

こんな感じのワークフローを想定しました。

 

このようにプロジェクトごと分割してしまう利点としては、Native環境の有限リソースをサウンドデザイン時とミックス時で食い潰さず、結果として環境に余裕ができる点

更にはミックスのワークフローが確立することによってミックスの効率化とノウハウの集積が見込めること。

 

自分の中でクリエイターとエンジニアの役回りを完全に分ける考え方ですね

もちろん、ミックスターンに入ってから「構成を変えたい」や「音を追加したい」などが発生することも十分考えられますけどね。

 

最近はオンラインでミキシングやマスタリングを請け負う個人営業のエンジニアさんが結構いらっしゃいますが、素材作成とミックスを分けることによって、外注する場合でもスムーズにやり取りできるようになる気がします。

 

まだインストールしてちょっと触った程度なので思い違いなどあるかもしれませんが、今後実用してみてまた気がついたことなどあれば記事化しようと思います。